▍AI Dev Lab
FateNum

FateNum ができるまで — 数秘術をブラウザで計算する

数秘術ツールの開発ログ。 生年月日と名前からピタゴラス式で運命数・魂の数などを求める計算を素の JavaScript で実装し、 占いらしい見た目に振り切るまでの設計を記録しています。

·decision改善·stage公開中

FateNum は、 数秘術 (ニューメロロジー) を無料で計算するオラクル ツール。 名前と誕生日から 運命数 / 表現数 / 魂数 / 個性数 / 誕生数 の 5つを算出し、 12 タイプ (1〜9 + Master Number 11/22/33) の意味を解説します。 計算はすべてブラウザ内 (useMemo) のピタゴラス式純計算で、 入力はサーバーに送られません。 ラボ 17本目、 占い・診断 ジャンル 1本目。

#なぜこの形にしたか — 作るジャンルを散らす

直前の 2本 (CoinStack: NISA / iDeCo、 RoofFund: 住宅ローン) で 「計算ツール」 ジャンル が 2連続。 自分に課しているルールでは 「3本以上連続なら必ず別 ジャンル に振る」 というのが避ける条件で、 つまり計算ツール 3本目はギリ NG。 ここで ジャンル を散らす判断をしました。

作ろうと決めていた 8 ジャンルのうち、 ラボにまだ 1本もない枠は:

  • server-side AI 深処理 (ユーザー許可必要 — 今回は避ける)
  • ロールプレイ・シミュレーター
  • ジェネレーター
  • インタラクティブ学習
  • データ可視化・情報サービス
  • 占い・診断・エンタメ ← これを選択

占い・診断系は SEO 検索ボリュームが極めて大きく (「数秘術 計算」「ニューメロロジー 無料」「運命数」 等)、 既存大手サイトは煩雑 + 結果が大量モーダル広告に埋もれている。 入力即計算 / サインアップ不要 / 視覚的に美しい zodiac wheel で代替価値が出る位置です。 また server-side AI 不要 (純計算で成立) なのでユーザー許可も不要。

#見た目をどう決めたか

「題材から見た目を決める」 という手順を公開するサービスに当てはめるのは これで 2 本目。 直前の roof-fund (建築立面図) と被らない、 既存 16 本とも完全別軸を引かないといけません。

#直近に作ったものの配色を並べる

roof-fund — drafting cyan + brass + red markup, graph paper grid, condensed sans display
coin-stack — midnight navy + gold + teal, trading dashboard, Space Grotesk
pitch-flip — synthwave neon (purple + magenta + cyan), waveform UI, sans display
py-pad — Python yellow + Jupyter orange + deep navy, code REPL, mono-heavy
ascii-bake — phosphor green on CRT black, scanline grid, mono display

→ 全部 sans display で、 wheel / circular / serif 要素ゼロ。 ここに 「serif italic + arcane indigo + zodiac wheel」 を入れれば 配色 / モチーフ / typography 3要素すべて被らない。

#採用 3 要素

  • 配色: deep indigo #0d0a2a + arcane gold #e8c372 + vivid violet #a06ff7 + parchment #f5ecd2 + obsidian #050316
  • 既存 16 本は warm (synthwave / amber / phosphor / yellow / brass) または cool monochrome (navy / cyan / mint) 系。 「インディゴ + パープル + ゴールド」 の組合せは新規。
  • モチーフ: 12 division ticks の zodiac wheel + sacred geometry (concentric rings, vesica piscis satellites) + faint star field (8 個 配置 + twinkle animation) + filigree dashed lines
  • 既存 モチーフ (grid / waveform / dashboard / blueprint / phosphor scanline) と全く別ジャンル
  • typography: Instrument Serif (italic display) — --font-serif-display を既存資産から流用、 全 hero / section title / archetype を serif italic で組む。 既存 16 本は全部 sans display なので、 serif を選んだ瞬間で 1本だけ別軸。 body は sans を残して可読性確保。

題材 「数秘術 / オラクル / 神秘」 から モチーフ を引いたら自然に zodiac wheel / sacred geometry / 古文書感に行き着く。 が要求する 「題材から モチーフ を 3つ拾う」 がそのまま機能した形。

#計算ロジック

#ピタゴラス式の reduce

ts
function reduce(n: number): number {
 while (n > 9 && n !== 11 && n !== 22 && n !== 33) {
 let s = 0
 for (const c of String(n)) s += Number(c)
 n = s
 }
 return n
}

桁和を繰り返して 1桁化、 ただし途中で 11 / 22 / 33 が出たら止める (Master Number)。

#文字 → 数字テーブル

ピタゴラス式は ASCII の A〜I = 1〜9、 J〜R = 1〜9、 S〜Z = 1〜8 で巡回。 A=1, B=2, ... I=9, J=1, K=2, ... の対応。

ts
const PYTH = { A:1, B:2, ..., I:9, J:1, K:2, ..., Z:8 }
const VOWELS = new Set(["A","E","I","O","U"])

#5つの計算

  • lifePath : 生年月日の全数字を加算 → reduce
  • expression: 名前の英字全文字を PYTH 変換 → 加算 → reduce
  • soul : 名前の母音だけ → 同手順
  • personality: 名前の子音だけ → 同手順
  • birthday : 生まれた日 (DD) を reduce

#検算サンプル

Steve Jobs (1955-02-24 / "Steven Paul Jobs"):

  • lifePath = 1+9+5+5+0+2+2+4 = 28 → 2+8 = 10 → 1+0 = 1
  • expression = STEVEN(22) + PAUL(14) + JOBS(10) = 46 → 4+6 = 10 → 1+0 = 1
  • soul = EE+AU+O = 10+4+6 = 20 → 2+0 = 2
  • personality = STVN+PL+JBS = 12+10+4 = 26 → 2+6 = 8
  • birthday = 24 → 2+4 = 6

→ 1 / 1 / 2 / 8 / 6 を e2e の data-life-path 等の data 属性で固定 assert。

Einstein (1879-03-14):

  • lifePath = 1+8+7+9+0+3+1+4 = 33 → Master Number stays

これも e2e で 「default 入力 (Einstein) → data-life-path = "33"」 を assert。 Master Number 検証用。

#まだやっていないこと

  • カルデア式 (Chaldean) 数秘術切替 (現在はピタゴラス式のみ)
  • 生年月日の流派違い (「全数字一括 reduce」 vs 「月・日・年 を別々に reduce してから足す」 切替)
  • 相性診断 (2名分の運命数比較)
  • 個人年数 (Personal Year) 計算 (現在の年運勢)
  • 共有URL (?b=YYYY-MM-DD&n=base64name) で結果を SNS シェア
  • 解釈テキストの拡張 (現在は 12 タイプ × 5 行で簡素、 もっと深堀り版)

[ ./next_action ]

読んだら、 FateNum を実際に動かす。

この開発ログは FateNum をどう作ったかの記録です。 読み終わったらそのままサービス本体へ戻って、 実物で価値を確かめてください。

[ ./related_logs ]

関連する開発ログ

all logs →
ShadowTwin

立体パズルの別解を作る:同じ影と最少の積み木

ShadowTwinの開発記録。3方向の図から別々の最少配置を2つ探す仕組み、5問の独立全探索、スマホの横並び比較、保存・再編集と入力検査を解説します。実照明の計算や能力診断ではありません。

read log →
SlitCard

スリットアニメーションを作る:4コマの合成と透明原稿の設計

SlitCardの開発記録。4コマの帯を交互に合成し、すき間と黒帯で別のコマを見せる仕組みを解説。同縮尺の台紙・透明シートSVG、50mm確認線、手動プレビュー・初期非表示、再編集と実出力検査を整理します。

read log →
WindowLight

日当たりシミュレーションを作る:窓の光を床へ投影する幾何モデル

WindowLightの開発記録。太陽位置近似から窓の4隅を床へ投影し、凸多角形を部屋で切り取る設計を解説。国立天文台の16時刻との限定照合、大気差・低高度・実際の採光との違い、SVGと設定の再編集を整理します。

read log →
GridLights

電源構成の比較を作る:割合と実量を100個の電球で読み解く

電源構成比較GridLightsの開発記録。12か国の年次発電データを最大剰余法で100個の電球に変換し、割合とTWhを比較する設計を解説。欠損を0補完しない7分類、予想と実値、出典付きSVGと実データ検証を整理します。

read log →
SoundLoom

音のお絵かきを作る:実WAVから絵を測り直す設計

音のお絵かきの開発記録。描画を正弦波のPCMとWAVへ変換し、保存音声の周波数をGoertzel法で測って比較する仕組みを解説。音量・測定窓・量子化の限界と、編集・離脱時の古い結果を抑止する検証を整理します。

read log →
MazeLoom

宝探し迷路を作る:寄り道まで含めた最短ルートの探索

宝探し迷路の開発記録。通路を木として生成し、現在地と3つの宝の取得状態を組み合わせて最短ルートを探す仕組みを解説。問題コードの版固定、画面と解答付きPDFの一致、手数と印刷の検証を整理します。

read log →